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考えたり調べたりしたことを書いていく。

書評 ふりかえり読本 学び編 〜経験を力に変えるふりかえり〜 #技術書展6

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4/14(日)に開催される技術書展6。

そこで発刊される「ふりかえり読本 学び編」をびばさん(@viva_tweet_x)のご厚意で頂きました。

早速読んでみて、これはいろいろな人にオススメしたいと思ったので、そのポイントなどをまとめてみます。

どのような人にオススメか

万人にオススメと言っても過言ではありません。

技術職であってもなくても、日々何かしらに真摯に取り組んでいる方は本書から次の成長につながる継続的なきっかけを手にする方法を学べます。

また、あなただけではなく、あなたの所属するチームや組織、コミュニティに参加している方の成長につながるきっかけをどのように生み出すかを学べます。

本書のオススメポイント

ふりかえりが生み出す学習

ふりかえりがどのような認知を人に引き起こすのかを経験学習サイクルを踏まえて分かりやすく解説されています。

この経験学習サイクルに則ってKPTを行うだけでも、これまでとはちょっと違うファシリテーションができるのではないでしょうか。

ふりかえりの質を更に上げる問いかけ

ひとりでふりかえりをしているとき、チームのふりかえりをファシリテーションしているときどのような問いかけをしていますか?

経験学習サイクル毎にどのような問いかけをすると良いのか、概念とともに具体的な例も記してくれています。

これで、あなたのふりかえりのファシリテーション力はさらに上がるはずです。

ふりかえり実践ワークショップに参加しているような感覚に

びばさんは、ふりかえり実践ワークショップを定期的に開催していらっしゃいます。

自分もこれまで2回参加し、びばさんのファシリテーションのもとふりかえりを体験しています。

本書を読み進めてる最中にすごく感じたのが、このワークショップの雰囲気が文章に現れていることです。
びばさんらしい優しく丁寧な語り口と的確な指摘。ワークショップの追体験をしている感覚になることが多々ありました。

うちの会社にびばさん来てくれないかな?と思っている人は本書で仮想びばさんを手に入れましょう。

本書から得た学び、気付き、何を実践するか

ひとりふりかえり ≠ ひとりふりかえり

ひとりのふりかえりは一人でするという固定概念があったことに気づけました。

別にひとりでやる必要はなかった。複数人でひとりのふりかえりをやることで、コーチングやメンタリングという観点でひとりで行うより質の高いふりかえりをできる。

この気付きは大きいです。 またフラクタル的に捉えることもできそうなイメージを持ちました。 たとえば、チームのふりかえりを別のチームを交えてやるとか面白そうじゃないですか?もうちょっと練ってみて実行してみたいです。

実験したい気持ちを強く持った

経験学習サイクルを軸とした問いかけの例、ふりかえりの場毎のプラクティスの具体的な解説がまとめられているおかげで、色々実験してみたいという熱量が高まりました。

というわけで、直近ふたつ実践してみようと思っています。

まずは、チームのふりかえりでFLAPを一度やってみること。

そして、有志を募ってで四半期のひとりのふりかえりをやってみること。

興味湧いてきたそんなあなたに

冒頭でも書いたとおり、次の日曜(4/14)に開催される技術書展で購入できます。

詳しくは以下のページを御覧ください。

techbookfest.org

さらに、以下のページから、前半75ページ試し読みできます!

booth.pm

目次

はじめに
 序文
 対象読者
 本書の歩き方
第1章 経験・学び・ふりかえり
 ふりかえりとは
 ふりかえりの分類
  1. ひとりのふりかえり
  2. 学びの場のふりかえり
  3. チームのふりかえり
  4. プロジェクト・プロダクトのふりかえり
  5. グループ・組織のふりかえり
 ふりかえりと経験学習
 ふりかえりのサイクル
第2章 やってみよう
 ふりかえりをやってみよう
 想定するシーン
 準備
 昨日(今日)なにがありましたか?
 どんなことを感じましたか?なにを学びましたか?
 今度やってみたいこと、つぎもできそうなことはなんですか?
 行動に移してみよう
 解説
第3章 経験を力に変えるふりかえり
 ふりかえりのなかで大切にしてほしい考え方
  1. 受容する
  2. 学びを祝う
  3. 小さな一歩を踏み出す
  4. 実験する
  5. 多角的に捉える
  6. 高速にフィードバックを得る
 経験を力に変えるためのふりかえりの要素
  1. 事実
  2. 感情
  3. 学び・気付き
  4. アクション
 経験を力に変えるふりかえりのアクティビティ
  1. YWT
  2. アクションプランの作成
  3. 自分のためのメモ(Note to Self)
  4. SMARTな目標(SMART Goals)
  5. 対話(ダイアログ)による学びの抽出
  6. アクションのフォローアップ(Following up on Action Items)
第4章 ひとりのふりかえり
 ひとりのふりかえりの目的
 ふりかえりを継続させるために
  1. ルーチン化
  2. 自分への見える化
  3. 自己承認
  4. 公表する
  5. フィードバックをもらう
 ひとりのふりかえりのアクティビティ
  1. 業務日誌・日報・日記
  2. 1年のふりかえり
第5章 学びの場のふりかえり
 学びの場のふりかえりの目的
 学びの場のふりかえりのアクティビティ
  1. みんぐる
  2. Happiness Door
  3. Fun/Done/Learn
  4. ORID
  5. フラクタル
  6. 温度計
第6章 チームのふりかえり
 チームのふりかえりの目的
 チームのふりかえりのアクティビティ
  1. 4Ls / 3Ls
  2. 学習マトリックス
  3. Celebration Grid
  4. FLAP
  5. ポジティブふりかえりマッピング
  6. Retrospective Tour
第7章 プロジェクト・プロダクトのふりかえり
 プロジェクト・プロダクトのふりかえりの目的
 プロジェクト・プロダクトのふりかえりのアクティビティ
  1. 事例:4ヶ月のプロジェクトのふりかえり
第8章 グループ・組織のふりかえり
 グループ・組織のふりかえりの目的
 グループ・組織のふりかえりのアクティビティ
  1. 業務日誌・日報・日記の共有
  2. タイムラインを使ったふりかえりの共有
第9章 おわりに
 ふりかえりをしよう
 あとがき
 謝辞

コラム
 【コラム1】ふりかえりと振り返り
 【コラム2】改善とカイゼン
 【コラム3】ふりかえりの手法の選び方
 【コラム4】期間を変えてふりかえろう
 【コラム5】KPTとYWT
 【コラム6】アクションが実行されない
 【コラム7】達成可能≠必ず成功する
 【コラム8】議論と対話
 【コラム9】ふりかえりとむきなおり
 【コラム10】楽しさというふりかえりの要素
 【コラム11】場を作る
 【コラム12】ふりかえりの道具
 【コラム13】ふりかえりの参考資料
 【コラム14】ふりかえりを組織に広めるために